不動産投資で失敗する人が使っている言葉

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レアルコンサルティングの

安次富(あしとみ)です。

 

ある製鉄所の中に、少なくとも

30、40年前から営業していると思われる

ボロボロの売店があります。

 

店の中には汚い木の机と

脚のさびたパイプ椅子が

30脚ほど置いてあって

 

買ったものをその場で食べられるように

なっているのですが…

 

この売店は儲かると思いますか?

 

「安次富さん、そんな情報だけで

わかるわけないじゃないですか」

 

「それが不動産投資と

何か関係があるんですか?」

 

はい、あります。

 

この話には、

不動産投資で失敗しないための

重要な“ヒント”が隠されています。

 

もう少し話を進めますね。

 

この売店ではお昼時になると
異様な光景が見られます。

 

例えば、近所のスーパーで買えば

128円で買えるカップラーメンが

200円で売られています。

 

しかもお湯を入れると

さらに10円取られます。

 

コンビニでお湯を入れたら

タダですよね?

 

他にもおにぎりやお弁当など

色々な食べ物が売られていますが

価格は平均してスーパーの1.5倍です。

 

それなのにお昼時になると

次から次へと人がやってきて

 

12時から13時の間は

30席ほどの飲食スペースが

常に満席です。

 

正直、ボロ儲けです。

 

普通に考えたら異常だと思いますよね。

 

では、なぜここに来る人たちはわざわざ

高いお金を払って、しかも汚い所でも

構わず食事をするのでしょうか?

 

ちょっと考えてみて下さい。

 

なぜそんな“ボッタクリ”とも言える

商売が成り立つのでしょうか?

 



 



 

正解は…

 

そこで食べるしかないから

 

です。

 

どういうことか説明します。

 

まず、その製鉄所は広さが

甲子園球場の約156倍です。

 

とても歩いて移動できるような

広さではありませんし

車を使っても外に出るのに一苦労です。

 

そして、

 

その中には製鉄所で肉体労働をする

男性が1000人以上います。

 

食事の時間になるとみんな腹ペコで

今すぐ食べたい人達ばかりです。

 

時間が限られたお昼休憩で

外に出て食べる時間はありません。

 

その売店で食べるしかないのです。

 

ですから、値段が高くても

汚くてもそこで食べるんです。

 

さて、ここで気づいて頂きたいのは

 

商売が成功するかどうかは

 

商品ではなく

 

『需要』

 

で決まる

 

ということです。

 

そこに強烈な欲求さえあれば

高くても、条件が悪くても

 

人は買うのです。

 

これを不動産投資に置き換えると

商品は部屋です。

 

需要は

 

「そこに住みたい」

 

という欲求です。

 

そこに住みたい人に

部屋という商品を提供して

その対価としてお金(賃料)を頂く

 

これは売店と同じで商売、

つまり『事業』です。

 

これを「投資」と捉えて

物件情報や数字、データに頼ると

おそらく失敗します。

 

どんなに素晴らしい物件を建てても

そのエリアに住みたい人がいなければ

成り立ちません。

 

物件が先にあるのではなく

 

「そこに住みたい」

 

というニーズが先なのです。

 

物件取得サポートをしていて

 

「この物件どうですか?」

 

という質問を受けることが多いのですが

プロである私も物件の情報だけでは

さすがに判断ができません。

 

そのエリアがどんなところなのか

そこにある『需要』を把握して初めて

その物件で良いかが判断できます。

 

製鉄所にあるボロボロの売店

 

という情報だけでは、儲かるかどうか

判断できなかったのと同じです。

 

製鉄所やそこで働く人たちのことを

理解して初めて、その売店が儲かる

理由がわかったはずです。

 

もしあなたが毎月の手残りを増やしていって

会社員を引退できるほどの安定収入を

不動産から得たいのであれば

 

この文章を読み終えた瞬間から

不動産「投資」という言葉を

使わないで下さい。

 

不動産「事業」

 

という言葉を使ってください。

 

そして、物件のことを調べる前に

そのエリアやそこに住みたいと

思う人のことを調べてください。

 

そうすれば、あの売店のように

うまくいくはずです。

 

-追伸-

私は便宜上、

不動産「投資」という言葉を

使うことがあります。

 

でも、あなたの中では

『事業』

だと思って下さい。