不動産の売り時と買い時の見極め方

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レアルコンサルティングの

安次富(あしとみ)です。

 

「今は売り時ですか?買い時ですか?」

 

というご質問をよく受けます。

 

そんな時、私は正直に

 

「わかりません」

 

と答えます。

 

ただ、それと同時に

 

『不動産の価格は株価と連動します』

 

ともお伝えします。

 

株価が上がれば不動産価格も上がり

株価が下がれば不動産価格も下がる

 

私が知る限り、過去に例外はありません。

 

株は流動性が高いので

世の中のお金の流れが

すぐに株価に反映されます。

 

一方で、不動産は流動性が低いので

価格の変動は株よりも遅くなります。

 

ですので、いわゆるマクロの視点で

今が売り時か買い時かを判断したければ

日経平均の推移を参考にすると良いです。

 

それよりも…

 

買い時や売り時のご質問を受けたときに

私が気になるのは

 

『市場の動向を意識しすぎていないか』

 

ということです。

 

もちろん市場の動向を

知っておくことは大切です。

 

しかし、

 

特定のエリアに注目した場合は

市場の動向とは違う動きを

することがあるんです。

 

例えば、

 

東京の八王子市は大学が20校あって

約10万人の学生が集まる

「学生タウン」と呼ばれており

 

学生をターゲットにした

不動産投資が盛んです。

 

しかし、近年は大学の都心回帰が加速。

 

すでに法政、杏林、共立女子、

拓殖、実践女子などの大学の一部が

都心のキャンパスへ移っています。

 

中央大学も法学部を都心へ

移転することに決めました。

 

八王子市や隣接する日野市では

大学生を当てこんだアパートや

ワンルームマンションの空室が

目立ってきているそうです。

 

そういった物件の価格が

市場の動向に合わせて動くとは

到底考えられません。

 

このように、各地域では

不動産投資に影響を与える

様々な出来事が起きています。

 

新聞やニュースで

「売り時」や「買い時」といった

大局的な情報ばかり追ってしまうと

 

エリアの特性によって生じる

チャンスやリスクを見逃してしまいます。

 

特定のエリアに絞って情報を収集し

その他大勢が気づかないチャンスを

見つける努力が、良い物件に出会える

可能性を高めてくれます。

 

不動産投資は競争であると同時に

地場産業であることを

忘れてはいけません。

 

「風が吹けば桶屋が儲かる」

 

という言葉がありますが

 

株価の高騰や暴落のような

”風“が吹いた時に

桶屋になるためには

 

常日頃から市場と特定のエリアの

両方にアンテナを張っておく

必要があるのです。