物件を見る時、まず何を見るか?

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レアルコンサルティングの

安次富(あしとみ)です。

 

「物件を見る時、まず何を見るんですか?」

 

というご質問を頂きました。

 

キャッシュフローを残すためには

物件購入前、つまり入口が大切だと

お伝えしていますが

 

その中でも

 

「儲かる物件をどう見極めるのか」

 

は特に重要です。

 

物件選びに失敗すると

空室が埋まらなかったり

売りたい時になかなか

売れなかったりします。

 

何千万円、何億円と借金をしているのに

手残りがほとんど無かったり

赤字になってしまうこともあります。

 

最悪の場合、毎月持ち出しがあるのに

残債以上で売れないために

耐えるしかない…

 

そんな返済地獄に陥ってしまいます。

 

しかし、物件選びさえうまくいけば

細かいことは気にしなくても

借り手は見つかりますし

キャッシュフローも残りやすくなります。

 

買った金額以上で売れる見込みがあれば

出口も心配いりません。

 

「貸して良し、いつ売っても良し」

 

こういった物件を見極められるかが

成否を分けるのです。

 

では、あなたは物件を見る時

まず何を見ますか?

 

利回り

立地

積算評価

 



 

見るポイントは色々あると思います。

 

その中でも私が重視しているのは

 

『土地のポテンシャル』

 

つまり、その土地が持つ

“潜在的”な価値です。

 

「安次富さん、土地ですか…?」

「建物は見ないんですか?」

 

はい、まずは土地です。

 

ひとつ例を出します。

 

以前、私は沖縄の軍用地を

坪15万円で購入しました。

 

米軍基地の多くは国有地ですが

一部は法人や個人の土地を

国が借りて使っています。

 

その土地が取引されているんです。

 

利回りで見ると2%程度なので

表面的にはあまり魅力的では

ないかもしれません。

 

ただ、軍用地は固定資産税が安く

国が借り手なので確実に

お金が入ってきます。

 

さらに現在、周辺の住宅地が

坪40万円で取引されています。

 

その土地は今後、国から

返還されることが決まっていて

再開発されたら確実に

坪40万円以上になるでしょう。

 

これが土地の『潜在的な価値』です。

 

建物は直したり建て替えができます。

 

しかし、土地は移動できませんし

作り変えることもできません。

 

替えがきかないのです。

 

土地が持つ価値を見誤ったら

どうすることもできません。

 

それに、土地の価値が高ければ

出口は色々な選択肢があります。

 

出口についてはまた別の機会に

詳しくお伝えしますが

 

例えば建物を壊して

 

「更地(さらち)にして売る」

 

でも十分利益が得られます。

 

軍用地の例は極端かもしれませんが

潜在的な価値のある土地は

日本中、そこら中にあります。

 

そういった価値ある土地の物件を

安く買うことができれば

不動産投資は成功です。

 

多くの不動産投資家の方は

物件を見る時に

 

「銀行がどう見るか」

 

を気にしています。

 

しかし、銀行は不動産屋ではありません。

 

「お金を貸す」

 

のが仕事です。

 

お金を貸す側の立場で考えれば

わかりますが

 

そもそも彼らは不動産の本質的な価値を

評価しているわけではありません。

 

『貸したお金が確実に回収できるか』

 

を最優先で考えています。

 

ですから、融資額を決めるときは

路線価から土地の価格を出して

そこに建物の価格を加えて

「3割引いた」金額を基準にします。

 

いわゆる「積算評価」です。

 

実はこの金額は、

不動産の価値というよりも

 

不動産を競売にかけた時の

最低落札価格

 

を意識したものです。

 

仮にあなたが返済できなくなっても

不動産を競売にかければ、貸したお金を

回収できるようにしているんです。

 

銀行評価≠不動産の価値

 

これを心に刻み込んでおいてください。

 

いくら積算評価が高くても

借りる人がいない場所だったら

意味がありません。

 

では一体どのような視点で

物件を見れば、潜在的な価値に

気がつけるのか?

 

次回は土地のポテンシャルの

見極め方をお伝えします。